ネパール中部大地震により被災したフィリムのブッダ・スクールの寄宿舎の再建工事が進んでいます。
2016年4月13日
これまでの建物はこの地方の在来工法である石積みの壁と木造の小屋組で建設してきましたが、今回は外壁を鉄筋コンクリートで補強することで耐震性を高めた設計としています。コンクリートを打設する部分は、厚さ約10㎝の石を型枠として用いることで、既存の建物との外観上の統一感を維持すると同時に、この地域では入手できないコンパネによる型枠工事をなくし、コストダウンと施工の合理化を図りました。建具枠や梁、垂木等の木材はほぼ既存のものを再利用しています。屋根の石(粘板岩)は地震の際に落下して一部破損しましたが、使えるものを選別して再利用、不足分は今後新たに調達する予定です。
また現場監督として第3者的な立場で管理できる技術者を雇用し、施工状況を写真に撮ってE-mailで報告することを義務付けることで、日本にいながら工事の状況を把握することが可能となりました。
4月下旬の新学期が始まるまでに1棟目の寄宿舎を完成し、その後順次2棟目、3棟目の寄宿舎の工事に着手する予定です。