ネパール政府から奨学金

フィリムの学校の寄宿舎で生活を送る生徒たちに対して、これまで松浦輝夫さんら日本の支援者によって奨学金を供与してきましたが、このたび周辺地域に中学校、高校が他にないことに加えて、学校の運営状況、進学率などが評価され、ネパール政府から100名の生徒に対して年間1名当り18,000NRs.(約20,500円)の奨学金が7月17日より支給されることになりました。

これまでこの地域では国としての教育施策がほとんど為されていなかったことを考えると大きな進歩です。実際に学校や寄宿舎を建設し、運営していくことがネパール政府に対する大きなアピールになったようで、あらためてご支援、ご協力いただいた多くの皆様に感謝の意を表したいと思います。また10年生まで勉強した生徒がさらに進学するにはSLC(School Leaving Certificate)という全国統一試験に合格しなければなりませんが、フィリムの学校は合格率がきわめて高く、今年も10人が受験し全員が合格しました。(今年度の全国の合格率は55.5%)これは生徒たちの向学心の高さと、教員の熱心な指導のたまものであり、そういった実績も今回の奨学金の支給につながったものと思われます。 2009年に寄宿舎3棟が完成してから、遠方の地域からの入居希望者は増え続け、現在は120名の生徒が寄宿舎で生活しながら勉強を続けています。