フィリムは、ネパールの北部ゴルカ郡の小さな村です。
マナスルなどの、ヒマラヤ連峰への登山ルート上にあり、標高は約１６００ｍです。車の通れる道路のある村まで、歩いて２日かかります。
​AAFが学校建設支援をスタートした当時、フィリムの人口は約800人。その約９割が貧困ラインと判断されます。下水はもちろん、電気も電話もありません。大麦やトウモロコシの耕作や、放牧をして生計をたてています。

村人の８５％が読み書きできません。子供たちの​就学率は３６％です。
４０年前にできた小学校は崖崩れのため、通学できなくなっています。
中学、高校もありません。野原で先生を囲んで授業を受けている​ような状況でした。

もとより村では、学校建設を待望する住民を中心に、建設委員会が組織されていました。
フィリムに学校をつくると、周辺９つの県から子供たちが就学することができるのです。
そこで、私たちはこの地を、小中高校の建設支援の場として選びました。