フィリムのブッダ・スクールの寄宿生が増加、5棟目の寄宿舎の増築を決定しました
2015年のネパール中部大地震前に125名だったブッダ・スクールの寄宿生が、地震後2年の間に年々増加し、現在165名となりました。
多くの皆様からのご支援により今年3月末に地震で被災した3棟の寄宿舎の再建工事が完了、無事だった寄宿舎1棟と合わせて4棟の寄宿舎が使用できるようになりましたが、寄宿舎1棟の収容人数は最大でも30数名が限界のため、現時点で29名の生徒が寄宿舎に入居できず、トタンの波板で壁と屋根を作った仮設宿舎で生活をしています。地震直後は自宅が被災したり、通学路が崩れて通れなくなったために、一時的に学校の敷地内でテント生活をする生徒が増大しましたが、復旧にともない徐々に減少、地震から1年後の寄宿生は地震前から25名増の150名でした。今年はさらに15名増え、ネパール政府も165名の寄宿生に対して給食費を支給することを承諾しました。
これを受け、AAFは本年9月下旬に学校運営委員会と会議をし、いまだ壁が崩れたままの便所棟の建替と5棟目の寄宿舎の増築とどちらを優先するかをヒアリングした結果、寄宿舎の建設を先行して行うことを決定、来年の3月末竣工を目標に工事を進めることになりました。便所棟の建替については増加した生徒数に対応するため便器数を増やし、耐震補強も含めた設計を既に完了しており、5棟目の寄宿舎に引き続き工事に着手する予定をしています。
マナスル街道の拡幅工事が進んでいます
地震による崖崩れや地滑りで通行が困難になっていたマナスル街道で、山道の復旧や拡幅工事が進んでいます。現在車が入ることができるソティという村より北側は徒歩しか交通手段がなく、ブッダ・スクールのあるフィリムまでは歩いて2日かかりますが、ソティ以北から数キロに渡り重機が入って斜面を削り、山道を拡幅する工事を行っています。フィリムまでの道程と比較するとまだまだわずかな距離ですが、少しでも車道を北上させることで今は人力やロバに頼るしかない資材の運搬等の利便性を高めようというものです。一方さらに北部の崖崩れがあった地域ではまだ大半が崩れた状態のまま放置されていますが、少なくとも人やロバが前を向いて歩けるだけの道幅の復旧は進められており、徐々に改善しています。