設立趣旨

1. 趣 旨
今日、地球環境への危機意識から、あらゆる活動において、環境に対する視座が欠かせなくなってきました。一方で経済成長や科学技術の発展からやむなく取残されてきた地域は、図らずもその視座を日常の生活の中で綿々と保持し続けています。
私たちは建築に関わるものとして、特にアジア地域の建築のあり方に関心を寄せ、風土に根ざした建築やそこでの生活に学ぶべき点を見出そうと、調査研究を重ねてきました。この過程で、楚々として営まれている山村や農村の生活をみる時、子供たちの学ぶ場や機会が少ないこと、また機会があっても家庭を支えるために農作業や水汲みなどの労働に時間をとられ、遠くまで通えない少年達が少なくないことを知りました。
そして子供たちのキラキラした好奇心あふれる目の輝きを前に、『彼らが学ぶことができる学校が実現すれば、どんなに新しい世界が生まれるであろう』との想いから、学校建設の支援・協力を発意するに到ったのです。
学校を始めとする、途上国における建設という行為を通じて、アジア地域の子供たちが自分たちの未来を自らの手で選びとってゆくための足掛かりを提供することを目的に、私たちは 2000 年から任意団体として活動を始めました。
15 年間の活動を経て、今後の事業に対する支援者からの要請や、団体としての運営体制も整備されてきた状況を踏まえ、このたび社会的な認知度をさらに向上し、支援の輪を拡大するとともに、活動の健全な発展と公益の増進に寄与するために特定非営利活動法人を設立いたします。

2. 申請に至るまでの経過
アジアン・アーキテクチュア・フレンドシップ(略称AAF)は任意団体として、2000~2003 年にネパール・ゴルカ郡フィリム村にて学校建設事業Ⅰ期(小・中・高校の校舎、職員室、図書室等の建設)、2004~2006 年にネパール・ポカラにて女子学生寮建設事業、2003~2009 年にフィリム村にて学校建設事業Ⅱ期(生徒のための寄宿舎、食堂、便所等の建設)を実施、2010 年より同学校建設事業Ⅲ期(給食のための厨房、教師宿舎、生徒寄宿舎の増築等)の計画に着手し、現在Ⅲ期工事継続しております。
フィリムの事業Ⅰ・Ⅱ期ではネパールのローカル NGO である HADC、ポカラの事業では特定非営利活動法人日本ネパール女性教育協会と協力し、外務省の草の根・人間の安全保障無償資金協力の申請の支援も行ってきました。また建設資金を得るために、募金活動や広報活動を行ってきましたが、任意団体としての活動には税制面や助成金等の申請、社会的信用度において限界があり、このたび特定非営利活動法人の設立認証の申請に至ることになりました。

特 定 非 営 利 活 動 法 人
ア ジ ア ン ・ ア ー キ テ ク チ ュ ア ・ フ レ ン ド シ ッ プ
設 立 代 表 者  赤 尾 建 藏